初夏に現れたわたし 新しいよ
新緑が薫風に揺れている
太陽の陽射しを透かせながら
葉脈を透かせている柔らかな葉の隣に
わたしも掌を太陽に透かせて
温かな光を受けて
指の輪郭にがほの赤く
血液が流れてるのを見た
敏感になった指先で目の前の葉を一枚千切ると無性に食べたくなった
公園の茂みの向こうから自転車の若い二人
銀輪が緑の樹々に溶け込むかの一瞬
脱皮した蝶の飛翔にも似て